DXM作用機序等まとめ
※DXMの注意事項
・どんな薬なのか事前によく勉強すること
・一人でやらないこと
・抗うつ剤やアルコールとの併用は避けること
・使用中はお手洗い以外極力寝ていること、特に屋外に出てはいけません
・無闇に他人に勧めないこと、流行りすぎると規制される可能性が高いです
http://database.japic.or.jp/pdf/newPINS/00052400.pdf 塩野義製薬より(2016年4月改訂)
DXMについて記事を書くのは私も控えます。やはり今の日本では受け入れ難い代物なので。
ただ、非常に良い体験だったという声がよく届き、うつ状態を改善できた事例もあるため、ここにDXMのことをまとめたいと思います。
さて、デキストロメトルファン(DXM)というのは咳止め薬として一般的に使われていますが、精神展開薬としても活用できる上に入手が楽なため、若者の間で少しずつ流行り出しているように思えます。
そもそもDXMとは薬学的にどんな物質なのか。
正式名称はデキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物
元々コデインという鎮痛剤の代替として合成されたもので、ウイルスなどにより刺激された咳中枢を鎮静化させることで咳止めとして役割を果たします。
しかし、コデインがそうであるように、ただ咳を止めるだけではありません。
脳の神経伝達物質レセプターにも作用します。
これはまだ未知なところも多いのですが、セロトニン受容体阻害、α1(アドレナリン)受容体作動など、その作用範囲は案外広いことが知られています。
変性意識状態を引き起こす理由はここにあります。
私の周りでもDXMによる精神展開を体験した人は多く、そういった人達から話を聞いて色々な事例を集めていると、人それぞれ全く異なる体験をしながらも、不思議と共通点もあることがわかりました。
・目を瞑ると見える不思議なビジョン
・12時間ほど続く意識の乖離(長さは人と飲んだ量によります)
・走馬灯のように思い出される過去の出来事
・視覚が鈍り、聴覚は過敏に
・使用後数日から数週間続くフラッシュバックや金縛り
この辺りは多くの人に共通しているように思います。(あくまでサンプルは自分自身の経験と数例の事例報告のため、信頼性には欠けます)
不思議なビジョンは解離性幻覚によるもので、その源泉は脳にあると考えるのが一般的です。まさに精神展開ということです。
走馬灯も、脳のリミッターが解除されたと考えれば、忘れてしまった過去の記憶が幻覚の中に紛れ込んでいてもおかしくはないです。
意識の乖離は、DXMの代謝物であるDXO(デキストロルファン)によるものと考えられます。
DXMは肝臓で代謝物DXOを生むのですが、DXOには麻酔作用があります。代謝物だからこそ、この麻酔作用が幻覚が終わったあともしばらく続き、意識が遠いという感覚を引き起こしているのではないでしょうか。
五感、特に視覚は一時的に酷くなり、逆に聴覚は非常に敏感になります。
麻酔作用により五感が鈍るのはわかりますが、聴覚だけはとても冴えるのは…なんででしょうか…
どのくらい冴えるかというと、そもそもDXMは音楽と相性が良く、音が脳内に響き渡る独特な感覚を体感することができます。
ただ、薬が抜けた後もしばらく続き、外の雑音が非常にうるさく感じます。
フラッシュバックや金縛りは、なる人とならない人に別れましたが、精神展開と因果関係があるのかは調査中です。
私は両方なりましたが、精神展開と金縛りの両者には何か共通点を感じます。
詳しくはもっと元気な時に調べたいと思います。
ざっとまとめてみました。
事例報告のコメントなどが欲しい反面、やはりわかっていないことが多く歴史も浅いこの薬物の使用は控えるようにしましょう。